ChatGPTの画像生成機能が、驚くべき進化を遂げました。以前、当ブログでいくつかの画像生成AIを比較検証した際(AI画像生成の検証 DALL-Eだけ空間の把握が違う?)、ChatGPT(DALL-E 3)は他のAIとは少し異なる個性的な結果を見せることがありました。特に、プロンプトの解釈や細かい指示の再現性に課題を感じた方もいらっしゃったかもしれません。
今回のアップデートは、その時の課題が解消されているのか? そして何より、これまで多くのAIが苦手としてきた「画像内の自然な日本語テキスト生成」がついに可能になったという点で、非常に注目されています。
- 1:何が変わった?ChatGPT画像生成アップデートの概要
- 2:【検証】以前の課題は改善されたか?
- 3:【注目!】日本語テキスト生成の実力検証
- 4:【活用アイデア】日本語テキスト対応で広がる可能性
- まとめ
- 最速でスキルを身につけたいなら「デジタルスキルアップサポート」
1.何が変わった?ChatGPT画像生成アップデートの概要
今回のアップデートの核心は、単なる機能改善ではありません。これまでChatGPTは外部の「DALL-E 3」という画像生成モデルを呼び出していましたが、最新の基盤モデル「GPT-4o」自体に画像生成機能がネイティブに統合されたのです。これにより、言語理解能力と画像生成能力がよりシームレスに連携し、以下のような大幅な進化が実現しました。
- テキスト描写能力の劇的向上: なんといっても最大の注目点は、画像内に自然な日本語テキストを描写する能力が飛躍的に向上したことです。ロゴ、看板、漫画のセリフ、グラフ内の文字など、これまで文字化けしたり不自然になったりしがちだった部分が、驚くほど正確に生成されるようになりました。
- 指示への忠実性向上: 複雑なプロンプト(指示)に含まれる要素(人物、服装、背景、配置など)を、より正確に理解し、画像に反映させる能力が向上しました。以前よりも思い通りの構図や内容の画像を得やすくなったと言えるでしょう。
- 画像編集・一貫性の向上: 生成した画像に対して、「この部分の色を変えて」「背景をもっとシンプルに」といった指示をチャット形式で伝えることで、対話的に画像を修正していくことが容易になりました。また、同じキャラクターやスタイルで複数の画像を生成する際の一貫性も保ちやすくなっています。
- 多様なスタイル表現: 写真風、イラスト風、水彩画風、ピクセルアート風など、さまざまなアートスタイルを指定して、イメージに合った画像を生成できます。
この新しい画像生成機能は、ChatGPTの無料プランを含む、Plus、Pro、Teamの各プランで順次利用可能になっています(無料プランでは利用回数に制限があります)。
2.【検証】以前の課題は改善されたか?
以前の記事で各AIを比較した際、ChatGPTは時にユニークな解釈を見せることがありました。今回のGPT-4o統合アップデートでは、このプロンプト解釈能力と指示への忠実性が全体的に向上しているようです。
以前の検証で試したプロンプトが以下になります。
- 「中央に木製のカフェテーブル、テーブルの左側にコーヒーカップ、光が右の窓から差し込む」
- 「20代日本人男性、薄暗い感じの都会の路地裏、男性の横向きのクローズアップ、男性は左端、16:9」
今回も同じプロンプトで画像を生成してみました。


どちらも1発で生成された画像です。みごとに指示通りの配置。なにより、リアルな感じがぐんっと増してとてもいい雰囲気になりましたよね。
3.【注目!】日本語テキスト生成の実力検証
今回のアップデートで最も画期的と言えるのが、画像内に自然な日本語テキストを描き込めるようになった点です。これは、これまで多くの画像生成AIにとって大きな壁でした。
もちろん、まだ完璧ではなく、複雑すぎる漢字や非常に長い文章、特殊なフォントの完全な再現は難しい場合もあります。しかし、これまで諦めていた「画像にちょっとした日本語を入れたい」というニーズに対して、ChatGPTが非常に強力な選択肢になったことは間違いありません。この機能だけでも、活用の幅が大きく広がります。
こんな画像が簡単な指示だけで作成できてしまう!一部、日本語が文字化けしたりしていますね。要素を減らすなど、エラーにならないようなレイアウトや指示の仕方を工夫すれば、よい結果を得られる確率が高くなります。



4.【活用アイデア】日本語テキスト対応で広がる可能性
マーケティング・広報:
- SNS投稿画像: キャンペーン告知や新商品の紹介画像に、キャッチコピーや日付を直接入れられます。「#春のキャンペーン実施中」といったハッシュタグ入りの画像も作れるかも?
- 広告バナー: 「今だけ半額!」「無料相談受付中」といった行動を促すフレーズ入りのバナー広告のデザイン案を手軽に作成。
- イベント告知: イベントタイトルや日時、場所を入れたポスターやフライヤーのたたき台作りに。
資料作成・ビジネス:
- プレゼン資料: グラフや図解にタイトルや注釈を入れた挿絵を作成し、視覚的に分かりやすい資料作りをサポート。
- Webサイト: ヒーローイメージやセクション見出しに、キャッチフレーズやサービス名を組み込んだ画像を生成。
- インフォグラフィック: 統計データや手順説明など、テキスト情報を含む図解をスピーディーに作成。
コンテンツ制作:
- ブログアイキャッチ: 記事タイトルやキーワードを入れた、読者の目を引くアイキャッチ画像を簡単に生成。
- YouTubeサムネイル: 動画の内容を表すテキスト(例:「衝撃の結末!」「〇〇やってみた」)を入れたサムネイルを作成。
- 漫画・イラスト: キャラクターのセリフが入った吹き出しや、効果音などを描き込んだイラストの作成支援に。
デザイン・クリエイティブ:
- ロゴデザイン: 日本語のブランド名やサービス名のロゴデザイン案を複数生成し、アイデア出しに活用。
- グッズデザイン: 日本語のメッセージや格言を入れたTシャツ、マグカップなどのデザイン案を作成。
- メッセージカード: 「ありがとう」「おめでとう」といったメッセージ入りのオリジナルカードデザイン。
教育:
- 教材作成: 日本語の単語や例文が入ったイラストカード、絵カードなどを簡単に作成。
これらはほんの一例です。アイデア次第で、さらに多様な活用が考えられるでしょう。
まとめ
今回のChatGPTの画像生成機能アップデートは、単なる性能向上にとどまらず、特に日本語テキストへの対応という大きなブレークスルーを達成しました。これにより、これまで以上に多くのビジネスシーンやクリエイティブ活動において、ChatGPTが実用的なツールとして活躍する可能性が広がりました。
AI技術は日進月歩で進化しています。昨日できなかったことが今日できるようになる、そんな変化が当たり前になっています。大切なのは、こうした進化の波に乗り遅れず、新しい技術や機能を積極的に試し、「どのように自分の業務や活動に活かせるか?」を考え続けることです。
今回のアップデートされたChatGPTの画像生成機能も、まずはぜひご自身で触ってみてください。プロンプトを工夫し、対話を重ねることで、きっとあなたの業務効率化や新たなアイデア創出につながる発見があるはずです。AIを恐れるのではなく、賢く使いこなすことで、私たちの仕事や創造性はさらに加速していくでしょう。
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